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【第一回】オーガニックコスメでエイジングケア出来るってホント?

200歳まで若々しく生きる!

みなさまこんにちは。アンチエイジングの鬼、勝田小百合です。

20年前にブログや書籍に書き綴り始めた研究は、「ナチュラルオーガニックの力だけで、細胞レベルから真の健康美を手に入れて、200歳まで若々しい姿で生きる」という、奇想天外な野望に基づいたものでした。こう言うとたいていの方に笑われますが、本人いたって大真面目です。

不老不死の霊薬のことを古来の神話では「アムリタ」と呼ぶことから、「amritara(アムリターラ)」というオーガニックブランドを作り、自身のエイジングケア研究の賜物を内外ケアとして商品化し続けて今年で17年目を迎え、研究を始めた当時36歳だった私も56歳となりました。いよいよ還暦が見えてくる年齢になりましたが、人生200年と考えるとまだまだ若輩者でございます(笑)。

簡単に自己紹介しますと、大阪出身、東京在住。一人息子は20歳になり、夫プラス非常に可愛いふわふわな猫兄妹2匹も家族です。自宅で小さな治療院を開業するカイロプラクターでもあります。

アムリターラは実は、コスメキッチン20年の歴史の中で最初にラインナップされた国産オーガニックブランドで、とても長いお付き合いです。今回からしばらくの間「鬼の出張所」として、連載をさせていただくことになりました。わくわくドキドキ。みなさまどうぞ怖がらず、お気楽に鬼節に耳を傾けてくださいね。

”オーガニックコスメ一択”の理由

ところで、オーガニックコスメにエイジングケアのイメージはありますか? 日本に海外からオーガニックコスメがちょろちょろっと入り始めた30年前に比べて、現在では国内外でブランド数もかなり増えてメジャーとなり、イメージも変わってきたとは思うのですが、まだまだエイジングケアというとケミカルコスメという認識の方が多いのかなという印象です。でも、化粧品開発の仕事に約20年関わってきた鬼からしますと、「エイジングケアにはオーガニックコスメ一択だな!」って大声で叫びたいのです。

まず、オーガニックコスメの何が良いかって言うと、なんといっても「油」が違います。私はインナーケアもそうですが、「油の質」ということを非常に重要視します。細胞膜も脳もかなりの部分「脂質」で出来ているし、鬼が考える化粧品の大切な役割である「肌の一番外側の『皮脂膜』を守り、より豊かで最高の皮脂膜にしていく」ことにも「油」は欠かせません。

オーガニックコスメは、化粧品におけるこの重要な油が、無農薬で育てられた植物の種子や果実をジュースのように圧搾した、栄養価がものすごく高いものであるということが、最高に推せるポイントだと思っています。こういう油は食べたくなるほどいい香りがしますし、色もイエローや黄金色やグリーンなどで、とても綺麗なのですが、これは植物が持つ有効成分「フィトケミカル」の色そのもので、抗酸化力や、抗炎症力も高いです。肌における老化現象は「酸化」と「炎症」が大きな要因なので、ここを防ぐことが出来るのは実に魅力的です。

この油の部分が無色透明のシリコーンオイルや石油から精製した鉱物油、溶剤で精製した植物油であることが多いケミカルコスメとは、ここがまず大きく違うと思うのです。

植物本来の持つパワーは絶大

油以外でも無農薬の植物から抽出したエキス類は、実はとってもパワフル。この地球に植物が誕生したはるか昔には、当然農薬の存在はありません。「オーガニック」の語源は「オルガン(臓器、器官)」で、臓器は1つとして無駄なものがなく、体内で密接に繋がりあって機能しています。オーガニックという言葉もまた、単なる農法の意味だけでなく、さまざまな要素が繋がり合う自然界の調和を表しています。

畑や田んぼにいる虫達は花粉を運ぶことで植物の受粉を助けますし、土にいる微生物やミミズなどは枯れ葉などを分解して良い土を作ります。そして自然界では特定の虫が増え過ぎないようバランスがとられているので、たとえば植物の葉を食べてしまうアブラムシはてんとう虫が食べるし、てんとう虫は蜂が捕食します。カメムシの天敵はクモ、クモの天敵はカエル、カエルは鳥が捕食して、鳥はフンを落として土の栄養分になるという美しいFLOWがそこにはあります。

そのためオーガニックの植物は、自然治癒力が高く、栄養価が高く、フィトケミカルも豊富なことが多いのです。ケミカルの世界でも、近年自然界から発見した成分を化学合成で再現する流れが主流となっていますが、こうした成分は不自然なバランスであったり純度が高すぎたりするため、例えば近年話題となった「白斑」のような問題が起こる危険性も孕むのです。

石油由来の化学合成成分を使ったケミカルコスメの歴史は実はとても浅く、約90年ほど前にハリウッド映画のメイク用として開発されたのが最初だと言われています。それに対してナチュラルな植物療法の歴史はとても長く、5000年前のエジプトの書に、すでにハーブの利用が記されています。イギリスやフランスのアロマテラピー、インドのアーユルヴェーダ、中国の漢方療法、日本でも冬至の柚子湯、江戸時代には椿油やへちま水、医師の花岡青洲の紫雲膏(しうんこう/紫根使用)、ローズウォーターなど植物療法が自然に存在していました。もちろん植物にも刺激や毒はありますが、長い歴史の中の経験値で淘汰されてきている安心感は絶大です。

合成香料にはない天然の香りの効能

そしてオーガニックコスメの魅力で大きいのは、「香り」もその1つでしょう。石油由来の化学合成で作られた合成香料は、近年「香害」とも呼ばれ、柔軟剤の香りなどで体調不良を訴える方なども増えています。しかし、天然の植物から蒸留された精油は、適切な濃度であればアロマテラピーの効果があります。この差は鬼的にはかなり大きいと思っていますが、化粧品に使用されている香りは9割以上合成香料という現実があります。しかしオーガニックコスメは、香りに合成香料でなく天然の精油が使われているのです。

精油の香り分子は、鼻腔を通り嗅細胞から電気信号として、すぐに脳の中枢である大脳辺縁系、そして間脳にある視床下部にも伝達されます。最近では、fMRIという機械で、香りを嗅いだ時に脳のどの部分の血流が増えて活性化しているかを可視化出来るようになり、どの精油がどのような働きをもたらすかが分かってきました。

例えば真正ラベンダーやベルガモット、マージョラム、ローマンカモミールの香りはセロトニン(鎮静)の分泌を促し、ネロリやイランイラン、ジャスミン、ローズではオキシトシン(信頼感)の分泌、グレープフルーツ、ペパーミント、ジャスミンなどはドーパミン(やる気)の分泌を促しているそうです。

女性ホルモンの分泌には精油の中でも「ゲラニオール」という香り成分が含まれる、ローズ、ゼラニウム、パルマローザ、クロモジなどが有効。どの香りも好きですけど、私はローズであれば日本のバラ「ハマナス」に注目しています。ゲラニオールだけでなくリラックスさせてくれる「ネロール」や「シトロネール」も香りの中に含まれているので、女性ホルモンの分泌を助けるだけではなく、更年期障害やストレスで混乱したときも、脳の状況をおだやかに整えてくれるわけです。エイジングケアにはこうした香りの作用も欠かせないと思っています。

ね? 肌に優しいだけじゃない。知れば知るほどエイジングケアには、オーガニックコスメ一択じゃないですか?

著者:勝田小百合

1968年大阪府生まれ。カイロプラクターとして骨の歪みの矯正から、食事や生活指導も行う代替医療の治療家。30代からエイジレスな生き方の研究を始め、2005年に始めた「アンチエイジングの鬼」が超人気ブログとなる。2008年、国産オーガニックコスメ&フーズブランドの草分け「アムリターラ」を創業し、現在も代表と商品開発を兼務。

アンチエイジングの鬼 コスメキッチン出張所

株式会社AMRITARA代表 勝田小百合

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