子供の頃から夏が大好きで、毎週末、寝ている父を起こし海へ連れて行ってもらいました。浜辺で食べるかき氷が楽しみで、選ぶのは決まっていちご味。厳しかった母親には内緒で、父と二人だけの秘密というのも何だかワクワクしました。大人になってからはだいぶ足が遠のいてしまいましたが、今でも自然を巡るのが好き。特に仕事が忙しくなればなるほど、植物の力が大きな支えになってくれると感じています。「素敵な靴は、素敵な場所に連れて行ってくれる」という言葉があるけれど、それは靴に限ったことではなくオーガニックコスメにおいても同様です。自分のご機嫌をとるための“お守り”や、心地よくいられるためのビューティールーティンを持っておくだけで毎日が随分楽に、そして心も身体も穏やかにいられるような気がします。
私は今年の春からフリーランスで仕事を始め、一日を自宅のパソコンの前で過ごすという時間が増えました。その中で難しさを感じているのがオン・オフの切り替えです。就業時間が決められていないのでダラダラと仕事を続けてしまったり、集中力が続かなかったり。さらに外の強い日差しに負けて、家にこもりがちになることも。そこで意識的に行なっているのが“手を洗うこと”です。まず冷たい水に触れてひやっとすることで、何となくモヤがかった頭がパッと切り替わります。そしてハンドソープの心地よい香りに包まれれば、疲れやストレス、仕事の心配事など……いろいろなものをすっきりと洗い流してくれるようです。張り詰めた緊張をふわっとほぐす柔らかなローズやラベンダーの香りもいいし、ユーカリやティーツリーのすっきりとした清涼感でリフレッシュするのもいい。レモンやグレープフルーツなどの柑橘系ならポジティブなエネルギーがもらえます。手を洗いながらアロマの香りを纏うことで、気持ちを整え、シャキッと背筋を伸ばす。日常の中でできる、こんなちょっとした美容習慣でも「さぁ、もうひと頑張り!」とさりげないエールをもらえるようで励まされます。
そしてちょっと時間があるときや、休みの日はなるべく外へ出掛けるようにしています。普段の運動不足に加えて、単調になりがちなリモートワークで生活がマンネリ化。ちょっと心が曇るような日々をぐっと引き上げてくれるのが散歩です。近所の公園もいいけれど、せっかくなら都内を抜け出してショートトリップ。この間は涼を求めて、長野県の上高地へハイキングに行きました。川沿いを歩く約1時間のコース。雄大な自然と触れ合いながらただ歩くことに集中すると、自分を俯瞰して見ることができ、頭がクリアになっていくのが分かります。見過ごしがちだったことにも気付け、やりたいことが見つかったり、埋もれていたアイデアが湧いてきたり。日々SNSや様々な情報に奔走されていると自分と向き合う時間がなかなか取れませんが、散歩は一種のマインドフルネス! 深呼吸をしながら頭と心を整理し、程よい疲れとともに身体の強張りをほぐしていく。そして麓に着く頃には気持ちにも余裕ができて、とってもいい顔になっている自分がいます。その笑顔がまた自分の背中を押してくれるし、明るいムードは周りの人にも伝染し、良い循環がうまれます。たまにはスマホを置き、イヤホンを外し、溢れるたくさんの音を直に感じてみてほしい。そこから見えてくる世界は想像以上に広く、明日への活力へと繋がってくれるはずです。
そしてもう一つ、健やかな毎日を送るために気をつけたいことは「どうせ私なんて」という言葉を口にしないこと。「私は全然ダメだ」「上手く出来なかった」というマイナスの感情は負のループに陥りがちです。せっかくなら“出来たこと”に目を向けて自分を褒め、温かなやさしさを注ぎながら、ちょっと進んだり、たまにサボったりして乗り越えていこう。不安な気持ちはお気に入りのシャンプーとともに洗い流してしまえばいい。面倒なことは爽やかなハーブティーと一緒に飲み込んでしまえばいい。大好きなオーガニックコスメでじんわりと、ゆるめていく。さぁ、夏を楽しむ準備はOK!