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綺麗を呼び込む 女の直感力

〈第3章〉
直感力が鋭い人は、いい意味で敏感。
でも、自分自身に敏感すぎてはいけない?!

もしも世の中、人として敏感か鈍感か、どちらしかないのだとしたら、ズバリ言って、あなたは一体どちらだろう。そういう風に聞いておいて何だけれども、鈍感な人は、鈍感だからこそ自分が鈍感であることに気がつかずに生きてしまいがち。おそらく多くの人が、自分を敏感であると思っているのだろう。なぜならば敏感な人たちが、鈍感な人たちの言動に悩むと言うのが、この世の仕組みだから。

もっと言うなら、多くの日本人はそういう意味で、敏感である。国民性として、様々なことに目が行き届いてしまう、という意味で、とても敏感。だから、相手のいろんな言動が気になったりする場面が少なくないのだ。もちろん、敏感であるのはとても良いこと。人としてきめ細かいことは、打てば響くような繊細な感性と、細やかな気配りや心遣いができるということにもなり、それはそっくり女性としての美しさにつながっていく。今、日本人の評価が世界的に高まっているのも、また世界において今も昔も、「日本女性は美しい」と言うイメージがずっと息づいているのも、ひょっとするとこの"敏感さ"から来ているのかもしれない。

でも、1つ聞いてほしいのが、人は自分自身に敏感すぎてはいけない、ということ。日本人は、自分自身に対しても敏感すぎると言われるから。その証拠に、先進国を対象に行われたアンケートでは、「自分に自信がある」と答えた人が1番少なかったのは日本。それも自分に敏感すぎるからこそ、あっけらかんと自分に自信が持てない隠れた国民性ゆえではないだろうか。だから謙虚にもなれるし、慎み深くもなれる。でもその一方で、必要以上に悩んだり、悔んだり、悲観的になったり……言うまでもなく、自分に対して敏感すぎる人が陥りがちなこと。人間関係でダメージを受けがちなのも、もちろん鈍感な人より敏感な人。だから、自分に敏感すぎてはいけないのだ。

例えば、職場で同じ注意を受けても、自分に敏感な人は、鈍感な人の10倍も傷つき、悩んでしまうのかもしれない。それって、生きること自体が10倍大変と言うことでもある。人生をやっていく上では、やはり損なこと。もちろんそういう性分なのだから仕方がない、と言うのだろう。でも世の中には、同じことを10倍楽々やり過ごしてしまう人がいるのは確か。そのほうが幸せな時間も10倍に増えるのは、確かなのだ。

直感力が鋭いからこそ、人は敏感になる。つまりとても素敵なこと。でも自分自身に敏感になりすぎると、いたずらに幸せを減らしてしまう。自分自身に対してもっと大らかに生きたほうが幸せが増えていく、これ以上、敏感になってはいけない、そう気づくのもまた"直感力"ではないか。

人に対して鈍感になりましょうとは言わない。でも自分自身に対してはもう少し鈍感でも良いと思う。例えば肌も、敏肌だからと言って、腫れ物に触るように恐る恐るお手入れするのではなく、生命力そのものを高めるお手入れで、どんなアクシデントがあっても動じない強い肌を作る前向きなスキンケアをするべき。小さな変化にあたふたしない肌へと鍛えていくのだ。同じように心も強くして。心をすり減らしてしまわないで。私たち日本女性が、今ちょっと心がけたいことである。

齋藤薫

齋藤薫 美容ジャーナリスト/エッセイスト

女性誌編集者を経て独立。女性誌において多数の連載エッセイを持つ他、美容記事の企画、化粧品の開発・アドバイザー、NPO法人日本ホリスティックビューティ協会理事など幅広く活躍。『Yahoo!ニュース「個人」』でコラムを執筆中。最新刊は初めての男モノ『されど、男は愛おしい』(講談社)。また『“一生美人”力 人生の質が高まる108の気づき』(朝日新聞出版)他、『されど“服”で人生は変わる』(講談社)など多数。

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